広報を含む企画・調査系職種の平均年収は約496万円
広報を含む企画・調査系職種の平均年収は約496万円です(出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査 令和6年」)。これは全職種平均(約382万円)より約110万円高いです。
広報の給与は、
- 所属企業の規模・業界
- 担当する領域(企業広報・採用広報・IR)
- 成果をどれだけ定量化できるか
によって大きく差が出ます。
同じ「広報」でも、大手企業では年収500万円を超える一方、中小企業で350〜400万円台のようです。
企業規模別の平均年収と中央値
厚生労働省「賃金構造基本統計調査 令和6年」によると、
「企画・調査事務員」(広報を含む職種)の企業規模別の平均年収は次のとおりです。
| 企業規模 | 平均年収 |
|---|---|
| 従業員1,000人以上(大企業) | 約544万円 |
| 100〜999人(中堅企業) | 約452万円 |
| 10〜99人(中小企業) | 約436万円 |
企業規模が大きいほど給与水準は高く、大企業は中小企業の約1.3倍。
ボーナスや諸手当の差が全体の年収格差につながっています。
年齢・経験別の年収レンジ
年齢が上がるほど役職・責任範囲が広がり、給与も上昇します。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査 令和6年」では、企画・調査系職種(広報を含む)で年齢階級が上がるほど平均給与が上昇する傾向が示されています。
| 年代 | 平均年収 | 想定ポジション | 昇給のポイント |
|---|---|---|---|
| 20代前半 | 約310万円 | アシスタント | 業務スピードと正確性 |
| 20代後半 | 約360万円 | 担当者 | 発信スキル・メディア対応 |
| 30代前半 | 約430万円 | 主担当・サブリーダー | 企画力・情報発信の質 |
| 30代後半 | 約500万円 | チームリーダー | 社内調整力・戦略性 |
| 40代前半 | 約540万円 | マネージャー | 戦略立案・チームマネジメント |
広報で年収を上げる戦略:仕事内容・スキル
広報の年収は「仕事内容」と「スキルレベル」によって大きく変わります。
まず自分の業務領域(企業広報、採用広報、IRなど)を整理し、どの分野で専門性を高められるかを明確にすることが重要です。
一般的に、発信力・戦略性・経営理解を兼ね備えた人ほど評価されやすく、年収アップや役職昇進のチャンスが広がります。業務を“こなす”から“企画して動かす”へと発想を変えることが、広報での成長と報酬アップの鍵です。
広報の役割と仕事内容の整理
広報の業務は、企業によって大きく異なりますが、主に次の3つに分類されます。
| 種類 | 主な業務内容 | 評価されやすいスキル |
|---|---|---|
| 企業広報 | 会社の理念・事業方針を発信。メディア対応、ニュースリリース作成、危機管理対応など | 戦略的思考力、メディア対応力、ライティング力 |
| 製品・サービス広報 | 新商品やサービスの魅力を顧客・市場へ訴求する。SNSやプレスイベントなども担当 | 企画力、SNS運用スキル、分析力 |
| 採用・社内広報 | 社内外へのブランディング、採用広報、社員コミュニケーション | 文章構成力、社内調整力、デザインリテラシー |
面接で希望年収をうまく伝えるコツと例文
希望年収を伝えるときは、根拠+貢献イメージをセットにして話すことが大切です。
希望年収交渉のNG例
「今より少し上がれば嬉しいです」
→ 交渉の余地を相手に委ねすぎてしまう。
希望年収交渉のOK例
「前職ではSNSを中心に年間約40本のメディア露出を達成し、リード数を前年比120%に伸ばしました。これまでの経験と成果から、年収○○万円を希望しております。」
補足:交渉のコツ
- 求人票のレンジ(下限・上限)を事前に把握しておく
- 数字(成果・改善率)を示し、再現性を強調
- 最終面接で「前向きな確認」として伝える
広報が転職で見るべき“給与以外”の働きやすさの3つの条件
給与水準が同じでも、「働きやすさ」や「制度の整備状況」によって満足度は大きく変わります。 ここでは、転職時にチェックしておきたい代表的な3条件を整理します。
働きやすさの条件1:年間休日は「116日以上」を目安に
日本全体の労働者の年間休日数の平均は116.4日です。企業規模別では、1,000人以上の企業で117.1日、中小企業では日本全体の労働者よりやや少なめです。求人票にある「年間休日○日」がこのラインを下回る場合は、繁忙期や振替休日制度もよく確認しましょう。
働きやすさの条件2:リモートワーク(テレワーク)は「実施率」で見る(全国平均24.6%)
雇用型就業者におけるテレワーク実施率は24.6%(総務省「通信利用動向調査 令和6年」)。首都圏では4割近くが導入しており、産業・会社規模による差が大きいです。制度の有無だけでなく、実際にどのくらいの頻度で実施されているか(週何日など)も確認しましょう。
働きやすさの条件3:手当・福利厚生は「制度の有無と内訳」をチェック
厚生労働省の『令和2年 就労条件総合調査』では、生活に関わる諸手当のうち「家族手当・扶養手当・育児支援手当など」を支給している企業は68.6% とされています(第18表「諸手当の種類別支給企業割合」より厚生労働省「令和2年 就労条件総合調査」)。
同じ調査をもとにした各種解説では、
「住宅手当など」を支給している企業は47.2% とされています。おおよそ「2社に1社は住宅関連の手当制度がある」というイメージです。
(例:日本生命ビジネスサイトの解説記事、マイナビBizの解説記事 など)。
いずれも企業によって名称や中身が大きく異なり、
- 家族手当/扶養手当/育児手当
- 住宅手当/家賃補助/社宅・寮制度
など、呼び方や支給条件(配偶者の収入制限、世帯主かどうか、単身赴任かどうか等)が変わります。そのため、応募前・内定承諾前には「制度の有無」だけでなく、対象条件と金額 まで求人票や就業規則で確認しておくことが重要です。
広報のスキルで理想の生活水準を叶えるキャリア設計3ステップ
転職を考える広報の方が抱える悩みのひとつは、「収入を上げたいけれど、今より生活の質を下げたくない」という点です。年収・働き方・将来性の3つを整理して考えることで、“理想の生活水準”を保ちながらキャリアアップを実現する道筋が見えてきます。
STEP1:いまの働き方と収入のギャップを整理する
まず行うべきは、「現在の収入と支出のバランス」を把握することです。
特に30代前半では、結婚・住宅・出産といったライフイベントが重なり、手取り年収だけでなく「使える金額」に対する実感が変わります。
| 比較項目 | 現職(例) | 目標(例) | 差分を埋める方法 |
|---|---|---|---|
| 年収 | 420万円 | 500万円 | 管理職へ昇格、転職 |
| 勤務制度 | 週5出社 | 週2リモート | テレワーク制度のある企業を選ぶ |
| 時間外労働時間 | 月30時間 | 月10時間以内 | 企業規模を広げて検索する |
ギャップを可視化することで、「給与を上げたいのか」「生活の自由度を上げたいのか」が明確になります。
STEP2:「給与+働きやすさ」で会社を選ぶ
多くの人が転職活動で注目するのは「年収額」ですが、実際に働き続けられるかどうかを左右するのは「働きやすさ」と「制度の運用」です。
給与と同じくらい重視したいポイントは以下の3つです。
- 年間休日・残業時間(116日以上が目安)
- テレワークや時短勤務の運用状況
- 家族・住宅手当、育児支援制度の有無
これらを総合的に見ると、実質的な「手取りと生活の質」が見えてきます。
また、求人票に書かれていない実態は面接で質問するのが最も確実です。
STEP3:広報のスキルを次のキャリアへ活かす
広報で培ったスキルは、他職種にも応用可能です。
特に下記3分野は、広報経験者のキャリアチェンジとして人気があります。
| キャリアを変える職種 | 活かせるスキル | 想定年収レンジ(30代前半) |
|---|---|---|
| マーケティング職 | データ分析、広告運用、SNS発信 | 約450〜600万円 |
| IR(投資家向け広報) | 文章力、プレゼン、経営理解 | 約500〜700万円 |
| 広告代理店/制作会社 | 企画提案、メディア対応 | 約400〜550万円 |
広報で得た「発信力」や「調整力」は、どの企業でも求められるスキルです。
自分の得意分野を軸にキャリアを広げることで、年収アップと生活バランスの両立が現実的になります。
まとめ
広報の年収は企業規模や仕事内容によって差があり、平均はおよそ450万円。
年収アップを目指すには、スキル強化と働きやすさの両立が鍵となります。
数字や制度の実態を把握し、自分にとって“続けられるキャリア”を選んでくださいね。